イベントレポート

President Woman Forum JAL植木社長の講演をお聞きしました


President WOMANという雑誌を時折読んでいます。
矢野香さんの連載が好きでよく読んでいます。
表紙もかっこよくて好きです。
そんなPresidentWOMANですが、昨年の6月から月刊誌となり、一周年記念のイベントがあるということで行ってきました!
紀尾井タワーという、まだグランドオープンしていない施設のカンファレンスルームでした。
(写真を撮り忘れてしまいました)
そこで聞いた基調講演がとても素晴らしく、心動かされたので、メモしますね。

基調講演は、日本航空株式会社の代表取締役社長植木氏からでした。
ちなみに、今更ながらテーマを見たら「女性管理職に期待する3つの翼」って書いてあるけど、3つの翼は講演では言っていなかったかも笑

でも、一瞬でJALファンになる素晴らしいお話でした。
最初に植木社長から
「みなさんメモとるなとは言わないけど、僕の話をよく聞いて目を見てくださいね。今日がどんな講演になるかは、しゃべる僕が決めるのではなくこの場の全員で作るもの。講演はコミュニケーション」

「基調講演なんてタイトルが付いてますけど、みなさんの考えのベースを作るような、大それたものじゃない。
僕がいままでどんな考えでやってきたか、どんな人間なのか、生き方を話すことはできるけど、その考えをみなさんにもやれって言うわけじゃない。
選択は自身でするものです。」

とお話がありました。
京都出身の植木社長の言葉は、京風の柔らかさがありつつ、ゆったりとしていて自信が満ちていて、お話がすごく上手い…!と最初からわくわくしました。
(で、、あんまりメモをとらなかったんですけど笑)

まず、印象に残った言葉を2つ。

1.自分の人生を自分で決める
2.責任と覚悟

です。

自分の人生は自分で決める

植木社長は、小学校をどこにするかというのから自分で決めてきたと言います。
通学圏内の小学校にするのか、電車を乗り継いで行く私立の小学校にするのか?
お母さまが、まだ幼稚園生の植木社長を連れて行き、乗り物に乗りたい!と思ったので、私立の小学校に決めたとのこと。
えっ、そんな理由?と思うかもしれませんが、もう、この時点で選択肢を親が与えているというのにすごく感銘を受けました。
以降、習い事に関する考え方、高校時代の海外一人旅(なかみも凄すぎです)、航空大学校に入学されるまでの経緯…
はっきりいって普通じゃない、とも感じたけれど、都度都度親が子供に対して最大限の選択肢を与え、それを選ばせるという姿勢は、改めて勉強になりました。
約束は”自分で決めたことは放棄しない”ということだけ。
ものにならないものもあったと笑う植木社長ですが、ものにならなくても本物を知ることができた、とおっしゃっているのが印象的でした。
まさに、自分の人生は自分で決めた、ということなのだと思います。

責任と覚悟

植木社長は責任と覚悟という言葉が好きだとおっしゃっていました。
パイロットになりたい!という希望で、紆余曲折ありつつも航空大に入られ、見事夢を叶えられてパイロットになられた植木社長ですが、
自分で思ったよりもずっと素晴らしい職業だったとお話しされていました。
「素晴らしい職業だ」ということに気付かされたのは奥さまの言葉だったと言います。
というのも、奥さまが他の方と夫の話をすると、
主人が仕事が嫌で行きたくないという、とか、
月曜日なので憂鬱だという、とか
よく聞くのに、植木社長は一度もそういったことがない、だから本当に恵まれているのね、仕事が大好きなのねといわれた。
それで気づいたというのです。すばらしいですね!

私も仕事は好きですが、愚痴がないかというとそんなことはありません。
気分に浮き沈みはあるけれど、せめてそれを人にはみせずにいつもニコニコしていたいなあ、なんて思いました。
パイロットの仕事はTime is Life.離陸したその時から燃料という命の砂時計が流れ始める。
そんなパイロットに必要なものは、知識・経験・技能、そして責任と覚悟だと植木社長はおっしゃっていました。
人はミスをする、機械は壊れる、そういう前提でどう事故を起こさないかと考えるのが重要だが、つまり、自分もミスを犯すかもしれない、そのことにどう責任を取るか。
機長昇格試験の前、そのことが腑に落ちるまで考えた結果でた答えが、「命をかける覚悟を持つ」ということ。

参考:日本航空Facebook

こうして、パイロットとして35年間勤務された植木社長は、日本航空の経営破綻により、役員オファーを受け、現場一線から退くのか、パイロットを辞めるのか決断を迫られます。

この時に植木社長は二つのことを胸に、パイロットを離れることとなりました。
当時5万人の社員がいた会社存続をやり抜くこと、そして信念を貫くこと。
社長になって考えられていることは、社員に惚れられる社長になるということだと言っていました。
一見、そんな無理でしょう、と思ってしまいそうですし、私は自社の社長とは数回しか言葉を交わしたことはありません。
でも、JALの社長は3万人の社員がいながら自ら全社員に惚れられる社長になりたいと言っておられるのが印象的でした。
そのためには、自分の荷物は何も持たない、部下の荷物をいっぱいに背負うのが役目と、さらっとおっしゃっていて、ああ、それだけの覚悟をお持ちなのだと感銘を受けました。
私はやっぱり自分の荷物はまだ捨てられないです。自分の荷物を手放して部下のものを持つ、会社・社員への愛を感じました。
私もいつかそんな風になれるのでしょうか…まだ、独り占めしてしまう自分がいるなあと思います。

最後に!

せっかくプレジデントウーマンなので・・・ダイバーシティについて、少しだけメモを残しますね。
植木社長の思うダイバーシティとは、一人一人が個性のある価値観を持っているかということ、とのことです。
ぶつかり合いや摩擦からイノベーションが生まれるし、植木社長ご自身がJALでは(例えば現場出身の経営者という)マイノリティであり、KYなんですよ、とおっしゃっていました。
失敗もあるけれど、その失敗を経験しているからこそリスクをとって決断できるのだということを聞き、もっとリスクをとらないと!と感じています。
決断しない、何もやらない、そういったことのないように…挑戦していくことで成長できるのだからと感じました。
今回、とても楽しくそしてためになるご講演を聞くことができてとてもラッキーでした。

せっかくのお話を身にしていくためにも、まずはここにアウトプット。
そして次の行動にも活かしていきたいと思います。

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